絶望ポーカー

今ここに、恋愛人生を賭けて絶望ポーカーに挑む者がいる。
 

その女、沙衿。

まだ若造にして、どことなく影を感じさせるこの少女は、この緊迫した会場の中でさえ落ち着いていた。
会場中が彼女の挙動を見守っていた。彼女はゆっくりと最初のカードを引いた。
 

常識　　常識　　常識　　妥協　　金欲

カードを開くと、会場からは失笑が漏れた。

この重大な局面で引いたカードは、あまりに陳腐で中途半端だったからである。
全体的にはやや殺伐としていて寒いカードだ。
「小市民か」と吐き捨てて、会場から早々に去るギャラリーさえいた。

沙衿は「妥協」を捨てた。

彼女は今の自分におおよそ満足的ではあった。しかし、どうしても「妥協」だけは捨てたかったのだろう。

彼女はためらわずに新しいカードを引いた。

常識　　常識　　常識　　金欲　　我慢

「常識」によるスリーカード…

中でも見所は「妥協」を捨てて「我慢」がやってきた部分であろう。
それが沙衿にはお似合いであった…。

人は沙衿をこう呼ぶ。「常識の女」と。




【技名】
「常識」によるスリーカード
【スコア】
-97点


友達のﾎﾑﾍﾟで紹介されていた「絶望ポーカー」をやってみました。沙衿です。
肩書きのわりに、スコアが赤字な件。
 

◆この結果URL
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